ベトナムオフショア開発にはどんなチャンスと課題があるのか。これは情報技術(IT)のリソースやサービスを探す際に、多くの企業が疑問に思うことです。近年、ITインフラと人材の質が急成長し、ベトナムはアウトソーシングの分野においてインドや中国に追いつき、IBM、Intel、Samsung、Canon、Fujitsu、Foxconnなど、世界中の多くの大企業を誘致してきました。本記事ではベトナムオフショア開発のチャンスと課題について詳しく分析します。
ベトナムオフショア開発サービスのチャンス―有望な未来
アジア太平洋諸国の中で、ベトナムはITアウトソーシングの分野において急成長している国です。
ベトナムの年少人口は70%、生産年齢人口は45%です。
総合統計局によると、ベトナムの生産年齢人口は2016年に5,445万人、2019年に5,577万人に達し、現在もなお上昇傾向にあります。これは、ベトナム総人口の約半数が仕事に従事しているということを示しています。
2020年のベトナム情報通信技術白書の統計によると、下記のように述べられています。
これは、ベトナムの労働力とIT市場が非常に豊富であることを示しています。
Markets Insiderによると、ベトナムは「2019年世界でアウトソーシングするのに最高な国」のランキングで5位にランクされています。2019年度時点で、ベトナムの労働単価は、日本の人月単価の約40%で、インドや中国、フィリピンに比べても低い傾向にあります。
また、多くのベトナムITソリューションプロバイダーは現在、AI、ブロックチェーン、IoTなどの新しいテクノロジーの研究開発に注力しています。従って、ベトナムはコスト削減と最先端のテクノロジーを求めている企業にとって理想的な国です。
IT業界の発展は、工業化・近代化を目指すベトナム政府の政策になっています。そのため、ベトナム政府は人材とIT技術インフラの開発への投資に重点を置いています。日本市場に向けたベトナムオフショア開発も日本市場向けの人材が豊富で、安定した予算が確保されています。IT企業向けの優遇政策には、業績が黒字になってから、最初の4年間は免税、つまりソフトウェア製品の付加価値税(VAT)が0になるなどがあります。
IBM、Intel、Samsung、Foxconnなどの世界の一流テクノロジー企業はベトナムにR&Dセンターを設立しています。東芝、日立、NEC、NTT、野村総合研究所などの多くの日本企業もベトナムオフショア開発を選択しています。
世界の大企業はベトナムアウトソーシングを選択しています。
2020年に、ベトナム政府の政策及び迅速な対応によりベトナムは新型コロナウイルス感染症予防(COVID-19)の対策を最も効果的に行っている国の1つであると評価を受けました。ベトナムもCOVID-19時代におけるデジタルトランスフォーメーションの先進国のリストに入っています。
2020年に新型コロナウイルス感染が急速に拡大したため、何百万もの企業が市場から撤退し、世界経済に深刻な影響を与えました。しかし、ベトナムは依然としてプラス成長を遂げ、産業企業も大きく発展しています。ベトナムの情報技術企業は2020年に5G、ビッグデータ、AIなどの世界の最新テクノロジーを徐々に習得してきました。
ベトナム情報通信省のグエン・マイン・フン大臣は、IT企業は国家のデジタルトランスフォーメーション戦略の中核であり、先駆者になり続けると断言しました。彼も計画された2030年までではなく、2025年までにIT企業を10万社にまで増やすことを目指しています。
日本のお客様に対して、ベトナムオフショア開発は地理的な距離、ベトナム人の日本語能力及び両国の友好関係などで多くのメリットがあります。
東京からハノイへは飛行機で約5時間であり、また時差も2時間です。これはベトナムオフショア開発のプロジェクトを実施する際に日本のお客様にとって移動やコミュニケーション面において、非常に好都合だと言えます。
ベトナムと日本の両国間の友好関係は両国政府の訪問、投資協力、多くの公共施設の建設などを通じて、常に両政府が重視しています。
また、ベトナムの国民性として、器用で勤勉であり、日本と親しみやすく、親日的であると評価を受けました。
2018年の国際交流基金の速報によると、ベトナムの日本語学習者数は約175,000人、世界第6位です。2015年の前回の調査結果と比べると、ベトナムの日本語学習者の伸び率は世界第1位です。2017年の日本語能力試験に参加するベトナム人は71,242人、世界で3位、東南アジアで1位になりました。ベトナム人労働者の日本語能力はますます向上しています。
ベトナムオフショア開発の分野における功績は?
ソフトウェア及びITサービスの分野でベトナムは以下の功績を達成しています。
まずはコミュニケーションの問題です。英語は世界共通語ですが、ベトナム人エンジニアの英語力はまだまだです。インドが世界で最も強いアウトソーシング産業である理由の一つはインド人は英語がかなり上手にできることです。しかし、日本の市場では、ベトナムは親日国家としてインドよりも有利な面があります。それに伴って、日本語を勉強する若者の人数も急増しています。
二つ目は実践スキルの問題です。多くの情報技術を専門としている学校では、まだ実技を重視しておらず、学生は机上の知識を詰め込むだけで、実践する機会が多くありません。それでも、ベトナムの学生は勤勉で、理解力に長けているため、ある程度、実際のプロジェクトで経験を積むと、企業のニーズに正確に応えることができると考えられています。
次はIT企業の多くが小規模なため、大規模なプロジェクトに人材、コスト、技術などを十分にかけることができないという問題もあります。現在、ベトナムオフショア開発のサービスを提供している多くの企業は、ソフトウェア設計のプロセスに深く関与しておらず、プログラミングや試験などの低付加価値の段階でしか携わっていません。
ベトナムは2021年までにソフトウェアエンジニアを100万人育成することを目標としています。そのため政府は法律を改正し、公布することで、IT人材の量と質の向上に取り組んでいます。それと共に、ベトナムでのITサービスに携わっている企業に対し、サポートを提供しています。
ベトナムオフショア開発に携わる会社が増えているため、ニーズに合う会社を見つけるのは難しいことがあります。そのため、ベトナムオフショア開発プロバイダーを選ぶ前に、優先目標と成長の期待を明確に把握する必要があります。また、他にも下記のような重要な要素があります。
ベトナムオフショア開発は高品質なサービスとコストのバランスを取りたい企業にとって最良の選択です。ソフトウェア企業や営業にソフトウェアを活用しているエンドユーザーまたはベンチャー企業にとって、オフショア開発サービスは、企業の技術的なアイデアを実現させます。それにより、企業もIT人材を低コストで活用することにより、ベトナムオフショア開発サービスのポテンシャルが明確に理解できます。
Luvina Softwareは17年間、国際市場にソフトウェアサービスの提供を行っており、様々な業種のお客様と協力し、長期的なパートナーとして日本の多くの大企業と提携しています。Luvina Softwareは設計から開発・保守・運用・リニューアルまでの一貫した製品のライフサイクルの豊富なメニューでベトナムオフショア開発サービスを提供します。
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