2022.03.18 LUVINA'S MIND

【中級管理者向け】 会議の技術

目的・課題・アクションの構造によるチーム運用」という前回の記事では、プロジェクト運用の主な技術として会議の技術、課題管理の技術及びアクション管理の技術が挙げられている。

本記事では、会議の技術について詳細に説明する。

議事録で会議の技術を反映

  • 参加者の時間を無駄にしないようにするには、リーダーは会議の技術を身につける必要がある。
  • 会議も基本的に、「目的・課題・アクション」という構成で進行される。
  • 会議の品質は最終的に、議事録に反映される。議事録の作成レベルは以下を参照。

レベル

チェックポイント

1

初心者

  • 会議の日時、場所を記載できる。
  • 会議の内容を正しく記載できる。
  • 会議日の翌日までに議事録を作成できる。

2

経験あり

  • 議事録の冒頭で、会議の目的と結論を記載できる。
  • 誰がいつまでに何をするか、アクション・担当者・期限を明確に記載できる。
  • 会議が終わってから1時間以内に、議事録を作成できる。

3

エキスパート

  • 目的と結論が不明確な会議でも、会議の内容から目的と結論を引き出せる。
  • 会議の内容から、自分で課題及びアクションを作成できる。
  • 会議中に議事録を作成できる。

議事録レベル1

1. 開始時間・終了時間:15分単位まで正確に記載する。

2. 場所:会議名まで正確に記載する。

3. 参加者:参加者名の他に役職 も記載する。

4. 内容:挨拶や紹介も含め、一人一人の発言をすべて記載する。

※ 読者に、目的と課題と関係のない発言や結論推測の邪魔になる発言など不要な発言が内容の半分を占めているという印象を与えてしまう。

議事録レベル2:

読者の気持ちを考慮 – 目的及び結論読者の気持ちを考慮 – 目的及び結論

1. 時間:レベル1と同様。

2. 場所:レベル1と同様。

3. 参加者:レベル1と同様、かつ役職の高い順に記載する。

4. 会議の目的:報告A、確認B、説明C

5. 結論:

  • 報告A:何を対応するか。
  • 確認B:OKになったか。
  • 説明C:説明は完了したか。追加の説明が必要か。

6. アクション:何、誰、いつ。

7. 議論内容:会議の目的に関連する発言のみ記載する。

8. 次回会議の予定:日時、場所、議題名

議事録レベル3:

3.1. 議事録で会議をコントロール

  • 通常、会議が行われた後、その内容を議事録に反映するが、このレベルではあらかじめ考えられた議事録の流れから会議を進行することで会議の内容が作成される。
  • 議事録の作成ではまず、自分が議長か参加者となるか意識する必要がある。

    分類

    自分が議長

    • 自分で管理しているチームの進捗会議
    • お客様との定例会

    自分が参加者

    • 目的がまだ分かっていない社内の会議
    • 複数の会社が参加し、議長が交代する会議

3.2. 会議の事前準備

  • 自分が議長の場合、前回の議事録で今回の会議の目的を確認し、それから2つの会議の間で 発生した問題を確認する。
  • 自分が参加者の場合、議長に今回の会議の目的を尋ね、自分の言葉でその目的を再度表現して確認する。

3.3. 会議中に注意すべき点

  • 自分が議長の場合、参加者に課題を伝える。
    • 例えば、プロジェクトの状況はどうなっているか、発生している問題は何か、解決が必要な課題は何か、実施できているアクションは何か。
  • 自分が参加者の場合、解決すべき課題を自主的に見つける。
    • 目的が不明確だったら、課題も不明確となる。
    • その際、 解決すべき課題を見つける姿勢が必要。例えば、プロジェクトで実施した事について報告する会議でも、何か問題があるか、何か課題があるかなど常に課題を見つけようとすることが必要。

3.4. 会議の終了

  • 自分が議長の場合:誰がどの課題の解決を担当するか、又は課題解決のために誰がいつ何をするか決定して周知する。また、次回の会議の予定を決定して周知する。
  • 自分が参加者の場合:会議が難航している場合、議長ではないため最初に戻るのは困難。その際、正しい方向に進められるようにするには、落ち着いて「私たちの問題は何か」他の参加者に問いかけたり、「これから~~をしなければならないと思う」と自分の提案を出す必要がある。

議事録のプロになれるように練習

  • 議事録を作成することで、ビジネスライティングスキルを向上させる。
  • レベル1から始めてレベル2へレベルアップできるように議事録の作成をメンバーに割り当てましょう。
  • リーダーであるがレベル3に達していない場合、まずレベル3に達するように議事録を自分で作成し、次にメンバーに書かせてみましょう。

まとめ

  • 会議も「目的・課題・アクション」というフォームで進行する。
  • 議事録の作成レベルにはレベル1、2、3がある。メンバーであればレベル2に、リーダーであればレベル3に達するようにしたほうがいい。
    • レベル1:関係のない内容も含め、会議の内容をすべて記載する。
    • レベル2:読者を意識する。常に目的と結論を一番上に記載する。
    • レベル3: 自分の位置(議長又は参加者)に応じて「目的・課題・アクション」のフォームで会議を巧みに推進して議事録を作成する。
  • 議事録の作成を重要なスキルとして自分を訓練し、メンバーに試してもらいましょう。

練習

  • 今まで議事録はどのように作成しているか、なぜそうしてきたか振り返りましょう。
  • 自分とチームのメンバーはどのレベルなのか、確認しましょう。
  • 会議に議長又は参加者として参加するとき、これからレベル3で議事録を作成してみてください。
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